政策金利(せいさくきんり)
policy interest rate(ポリシー・インタレスト・レート)
政策金利
政策金利とは、中央銀行が金融市場の調節手段として用いる金利のことです。
日本の政策金利
日本の政策金利は、無担保コールレート(オーバーナイト物)です。
無担保コールレート(オーバーナイト物)は、コール市場で、銀行同士が無担保で翌日返済の短期資金を貸し借りするときの利率で、日本の金融政策の誘導目標金利です。
コール市場とは、金融機関が日々の資金過不足を最終的に調整しあう場のことです。
米国の政策金利
米国の政策金利は、フェデラル・ファンド金利(FF金利)です。
フェデラル・ファンド金利(FF金利)は、フェデラル・ファンドを民間銀行同士で貸し借りする時の利率で、米国の金融政策の誘導目標金利です。
フェデラル・ファンドとは、米国の民間銀行が連邦準備銀行に預けている無利息の準備預金のことです。
政策金利を上げると、市場金利が上がります。
長期金利が上昇すると、債券価格は下がります。
市場金利が上昇すると、企業のコストが増えます。企業収益の悪化が懸念されると、株価は下落します。
逆に、政策金利を下げると、市場金利が下がります。
長期金利が低下すると、債券価格は上がります。
市場金利が低下すると、企業のコストが減ります。企業収益の好転が期待されると、株価は上昇します。
金融政策
日本銀行は、景気の加熱時や悪化時に、金融市場に資金を供給または吸収することで、金利水準を変更します。
マネーストック(貨幣供給量)を増減させることで、経済活動の勢いを調整します。これを金融政策といいます。
マネーストックを増減させるには…?
政策金利である政策金利を上げ下げする。
※日本の政策金利である無担保コールレート(オーバーナイト物)は、公開市場操作(オペレーション)によって、金融調節方針の目標金利まで誘導されています。
景気が過熱すると、継続的な物価上昇(インフレ)が懸念されるため、金融市場への資金供給を減らすことで、景気を抑制します。これを金融引き締めといいます。
逆に、景気が悪化すると、継続的な物価下落(デフレ)が懸念されるため、金融市場への資金供給を増やすことで、景気を刺激します。これを金融緩和といいます。
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