モノライン
金融保証会社(きんゆうほしょうがいしゃ)
Monoline Insurance Company(モノライン・インシュランス・カンパニー)
Monoline Financial Guaranty Insurance Company(モノライン・フィナンシャル・ギャランティ・インシュランス・カンパニー)
モノライン
モノラインとは、有価証券の支払保証を専門に行う米国の金融保証会社のことです。米国地方債の約5割、資産担保証券の約2割に保証をしています。
モノラインは、有価証券の発行者が債務不履行(デフォルト)に陥った場合に、発行者にかわって元利金を支払います。
≪トリプルAの信用力≫
モノラインは、自社のもつ「トリプルA格付けの信用力」を利用して保証を行います。モノラインによって保証を受けた有価証券は、最高の信用力である「トリプルA」の安全な有価証券として取引されます。
有価証券の発行者は、モノラインに有価証券の保証料を支払いますが、資本市場からの資金調達が容易になる上、借り入れコストを低減させることができます。
一方、投資家には、安全な有価証券に投資するというメリットがあります。
≪モノラインの格付けが下がると?≫
モノラインにとって、自社のもつ「トリプルA格付けの信用力」を維持することはとても重要です。
モノラインの格付けが下がると、モノラインによって保証を受けた有価証券の価格が下落し、有価証券を保有する投資家が損失をこうむってしまいます。特に、金融機関が多額の損失により経営悪化するのは大問題です。
ところが、最近、サブプライムローン証券化商品で、モノラインに損失が膨らみはじめ、米国の大手格付け機関のフィッチ・レーティングスやスタンダード・アンド・プアーズは、モノライン大手のAmbacやFGICの格付けを引き下げました。
もし、サブプライム関連証券以外の証券の価格も下がってしまうと、数百兆円の損害規模に及ぶ危険性があります。 世界的な信用収縮が起こるのではないかと、懸念が広がっています。
≪モノライン大手4社≫
米国の金融保証保険協会(AFGI)には、12社のモノラインが加盟しています。
そのうち、大手4社(MBIA 、AMBAC、FSA、FGIC)の正味保証残高は、1兆9100億ドル(2007年6月30日時点)になります。
※2008年2月21日、MBIAはAFGIから脱退すると発表しました。
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