国際通貨基金(こくさいつうかききん)
International Monetary Fund(インターナショナル・マネタリー・ファンド)
IMF
国際通貨基金
国際通貨基金(IMF)は、国際的な金融協力や外国為替相場の安定を図る目的で設立された国際協力機関です。加盟国の出資金を原資として、国際収支が悪化した国に融資を行っています。2004年5月の時点で、加盟国は184カ国に上ります。本部は、ワシントンDCにあります。
国際通貨基金(IMF)は、1944年7月のブレトン・ウッズ協定で創設され、1945年12月に発効したIMF協定に基づいて、1946年3月に設立、1947年3月に業務を開始しました。
≪IMFの構成≫
IMFでは、総務会、国際通貨金融委員会、理事会などが開かれています。会議での投票権は、加盟国の出資額によって票数が決められています。
総務会は、184加盟国の最高意思決定機関です。日本の総務は蔵相、総務代理は日銀総裁です。世界銀行の総務会と合同で、年1回開催されます。
国際通貨金融委員会(旧 暫定委員会)は、1999年9月に設立された諮問機関です。24名の総務で構成され、年2回開催されます。
理事会は、5大出資国(米国、日本、ドイツ、英国、フランス)が任命する任命理事5名と、総会で選出する選任理事19名で構成されています。
≪IMFの役割≫
IMFの本来の役割は、外国為替相場の安定を図る目的で、国際通貨に関する協議を行うことでした。しかし、1973年に、世界の通貨システムが固定相場制から変動相場制へ移行したことにより、IMFは、その役割を変えています。
現在は、加盟国の国際収支不均衡を是正するために、加盟国の出資金から支援融資を行ったり、開発途上国に財政融資を行ったりしています。ただし、開発途上国に融資を行う場合には、経済再建の条件を課し、その履行を義務づけています。これを、コンディショナリティといいます。
≪IMFとIBRD≫
国際通貨基金(IMF)の加盟国は、国際復興開発銀行(IBRD)に自動的に加盟します。
国際通貨基金(IMF)は短期的な資金を援助する機関です。一方、国際復興開発銀行(IBRD)は長期的な資金を援助する機関です。
日本は、1952年8月に国際通貨基金(IMF)と国際復興開発銀行(IBRD)に加盟し、同年9月に総会で理事国に選出されました。
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