ビルトイン・スタビライザー
景気の自動安定化装置(けいきのじどうあんていかそうち)
built-in stabilizer(ビルトイン・スタビライザー)
ビルトイン・スタビライザー
ビルトイン・スタビライザーとは、あらかじめ組み込まれた財政制度で、景気を自動的に安定させる働きをする装置のことをいいます。
ビルトイン・スタビライザーは、外生的ショック(石油価格の高騰など)を吸収し、マネーストック(世の中のお金の量)を増減させて、景気を安定化させる働きをします。これは、負の乗数効果を小さくするものです。
≪累進課税制度と社会保障制度≫
主な制度に、累進課税制度や社会保障制度があります。
累進課税制度とは、高所得になるほど税負担率が増えて、低所得になるほど税負担率が減るという制度です。一方、社会保障制度とは、病気・ケガ・高齢・失業などで収入が減ってしまった場合に、最低限度の生活を保障するという制度です。
◆好況期
好況期には、所得が増えて、失業者が減ります。
累進課税制度では、所得が増えると税収が増加し、消費や投資を抑制します。一方、社会保障制度では、失業者が減ると失業保険という社会保険給付が減ります。
これらは、マネーストック(通貨供給量)を減らして、過熱気味の景気を抑制する働きをします。
◆不況期
不況期には、所得が減って、失業者が増えます。
累進課税制度では、所得が減ると税収が減少し、消費や投資を刺激します。一方、社会保障制度では、失業者が増えると失業保険という社会保険給付が増えます。
これらは、マネーストック(通貨供給量)を増やして、不振な景気を刺激する働きをします。
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