価格調整(かかくちょうせい)
price adjustment(プライス・アジャストメント)
価格調整
価格調整とは、需要と供給の差が生産物の価格で調整されることをいいます。この価格による需給の調整を価格メカニズムといいます。
価格メカニズムが働く市場では、企業は生産物をすべて売ることができます。生産物が売れ残りそうになると、ただちに価格が下がって、買い手(需要)が現われるからです。
たとえば、完全雇用水準で超過供給(総供給>総需要)の状態にあるとき、価格メカニズムが働く(価格が伸縮的である)と、価格が下がって、総需要が総供給に見合うように増えます。総需要が総供給の水準まで増えると、総供給と総需要は等しくなり、経済は均衡します。価格メカニズムが働くと、総供給の大きさが国民所得の水準を決定します。
この「生産物はすべて売れる」という理論をセイの法則といいます。
≪新古典学派の理論≫
新古典学派は、需給の不均衡は価格で調整されると考えました。超過供給の場合には、価格が下落することで、需要が増えて均衡します。逆に、超過需要の場合には、価格が上昇することで、需要が減って均衡します。
これが、総供給の大きさに総需要が合わせるように調整されるという「セイの法則」です。新古典学派の考え方は、長期の経済モデルにあてはまります。
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