新古典派モデル(しんこてんはもでる)
neoclassical model(ネオクラシカル・モデル)
新古典派モデル
新古典派モデルとは、「総供給の大きさに合わせて総需要の大きさが決まる」と考える所得決定理論のことをいいます。
新古典派モデルは、供給サイドを重視する理論を展開していることから、供給重視モデルと呼ばれています。また、経済が「均衡状態にある長期」を想定していることから、長期均衡モデルとも呼ばれています。
新古典学派は、「市場では、価格メカニズムが働く(価格が伸縮的である)」と想定しています。たとえば、市場が超過供給の状態にあるときには、商品の価格が下がり需要が増えて、総供給の水準で均衡します。これは、生産物がすべて売れることを意味します。売れ残りがなく景気のよい企業は、働く意思のある人を全員雇用します。その結果、失業者のいない経済が実現します。
新古典学派は、価格メカニズムにより、完全雇用水準の国民所得が実現されることから、経済政策は不要だと主張します。これは、私たちの健康法にたとえると、「体調が悪いときには、じっと我慢するのがよい。病気は自然治癒力で治る」というのに似ています。
≪市場の分析≫
新古典派モデルでは、財やサービスを取引する財市場、労働力を取引する労働市場の2つの市場を分析します。新古典学派は、貨幣は国民所得の決定に影響を与えないと考えるため、貨幣市場の分析は行いません。
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