物価(ぶっか)
commodity prices(コモディティ・プライシィズ)
prices(プライシィズ)

物価

物価とは、市場で取引される価格の平均値のことをいいます。

 

≪物価の変動≫

 

物価が継続的に上がり、貨幣価値が下がっていく現象をインフレーション(インフレ)といいます。インフレは、好景気でモノ(財)がよく売れて、品不足にある状態です。

 

逆に、物価が継続的に下がり、貨幣価値が上がっていく現象をデフレーション(デフレ)といいます。デフレは、不景気でモノが売れない状態です。

 

物価

 

また、デフレーションを抜けたが、インフレーションになっていない状態をリフレーションといいます。

 

逆に、インフレーションは抜けたが、デフレーションになっていない状態をディスインフレーションといいます。

 

≪物価の安定≫

 

日本銀行が行う金融政策には、主に、(1)物価の安定、(2)雇用水準の維持、(3)経済成長の維持、(4)国際収支の均衡、(5)為替レートの安定、という5つの目標があります。

 

物価

 

これらの目標は、よい景気を保つことを目的にしている点では一致しているのですが、短期的には矛盾する場合があります。そうした場合に最優先される目標は、物価の安定です。

 

好景気のときには、マネーストック(通貨供給量)を減少させて、モノの買い手(総需要量)を減らし、総需要量と総供給量を均衡させて、物価の安定を図ります。

 

逆に、不景気のときには、マネーストック(通貨供給量)を増加させて、モノの買い手(総需要量)を増やし、総需要量と総供給量を均衡させて、物価の安定を図ります。

 

日本銀行は、過去の経験から、物価の安定を最優先課題に据(す)えています。なぜなら、長期的には、物価の安定が、適切な雇用水準の維持や適正な経済成長をもたらすと考えられるからです。

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