為替介入(かわせかいにゅう)
exchange intervention(エクスチェンジ・インターベンション)
外国為替平衡操作(がいこくかわせへいこうそうさ)
exchange equalization operation(エクスチェンジ・イコライザーション・オペレーション)
市場介入(しじょうかいにゅう)
market intervention(マーケット・インターベンション)
日銀介入(にちぎんかいにゅう)
Bank of Japan intervention(バンク・オブ・ジャパン・インターベンション)
為替介入
為替介入とは、急激な為替相場の変動による悪影響を抑えるために、日本銀行が外国為替の売買を行う異例の政策のことです。
為替介入は、正確には外国為替平衡操作(為替平衡操作、平衡操作)といいますが、一般に、市場介入とか、日銀介入とも呼んでいます。
為替介入に関する指示(介入実施のタイミング、金額など)は、財務大臣が行います。財務省から指示を受けた日本銀行は、外国為替市場で、短資会社や銀行に売買注文を出します。為替介入の資金は、財務省の管理する「外国為替資金特別会計(外為会計、外為特会)」が使われます。
円安の場合には、円の価値を上げるために、円買い介入を行います。
日本銀行は、外国為替資金特別会計(外為会計)の保有するドル資金を売却して、円を買い入れます。
逆に、円高の場合には、円の価値を下げるために、円売り介入を行います。
日本銀行は、政府短期証券(FB)を発行して調達した円資金を売却し、ドルを買い入れます。
2010年9月15日、政府・日銀は、急激な円高・ドル安(円相場が一時1ドル=82円台まで急騰)を食い止めるため、円を売ってドルを買う為替介入を実施しました。
政府・日銀による円売り介入は、2004年3月以来、6年半ぶりです。
急激に円高が進むと、輸出企業の業績を圧迫してしまいます。
為替介入を受けて、15日の東京外国為替市場の円相場(午後5時)は、1ドル=85円45-47銭で、前日(午後5時)比2円24銭円安・ドル高となりました。
2011年3月18日、3月11日の東日本大震災後の円急騰を阻止するため、日本当局からの要請で、午前9時から主要7カ国(G7)による協調介入(ドル買い/円売り介入)が実施されました。(米・英・カナダ当局・欧州中央銀行(ECB)が参加)
2011年8月4日、政府・日銀は、急激な円高を阻止するため、東京外国為替市場で円売り・ドル買いの市場介入を実施しました。市場介入は約4ヶ月半ぶりです。
2011年10月31日、政府・日銀は、円高ドル安を阻止するため、東京外国為替市場で円売り・ドル買いの市場介入を実施しました。市場介入は8月4日以来です。
2022年9月22日、政府・日銀は、急激な円安・ドル高(円相場が一時1ドル=145円台まで急落)を食い止めるため、円買い介入(ドルを売って円を買う為替介入)を実施しました。
政府・日銀による円買い介入は、1998年6月以来、約24年ぶりです。
2022年10月21日、政府・日銀は、急激な円安・ドル高を食い止めるため、円買い介入(ドルを売って円を買う為替介入)を実施しました。実施したことを公表しない「覆面介入」で、一時、1ドル=151円90銭台(約32年ぶりの円安)から一時、1ドル=146円台前半まで円高に転じました。覆面介入は2011年秋以来です。
2022年10月31日、財務省は、直近1か月(9月29日-10月27日)の為替介入額を公表しました。円買い介入として過去最大規模の総額6兆3499億円となりました。
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