経済体制(けいざいたいせい)
economic system(イコノミックス・システム)
経済とは何か
経済体制って何?
経済体制とは、社会における生産(資源配分)と分配(所得分配)のしくみのことです。
私たちの暮らしは、人間の生活に必要な生産物(財・サービス)を生産して、その生産物を生活者(国民)に分配することで成り立っています。このような社会のしくみを経済体制といいます。
資源配分とは?
資源配分とは、限りある稀少な資源を、どのような財・サービスに、どれだけ配分して生産を行うのかというしくみのことです。
2016年7月現在、世界の人口は73億人を超えて、増え続けています。2100年頃には、112億人になると予測されています。
地球上にある資源には、限りがあります。無限にあるわけではありません。その限りある大切な資源から何を生産するのか、考える必要があります。
所得分配とは?
所得分配とは、生産された財・サービスを、どのように生活者(家計)に分配するのかというしくみのことです。
私たちが暮らす経済社会では、モノをやりとりする取引は、貨幣を媒介にして行われます。このように、貨幣で取引が行われる社会では、財・サービスの代わりに、貨幣で分配を受けます。これを所得分配といいます。
所得分配は貨幣で!
所得分配は、貨幣の形で、各生産要素の所有者(俸給生活者)に分けられます。
生産要素とは、財やサービスを生産するのに必要な資源(資本、土地、労働など)のことです。資本を持っている人、土地を持っている人、労働を提供した人が、所得分配を受けます。
一般的に、家計(生活者)は企業で働いて、その対価として企業から受取る給与所得をもとに、財・サービスを購入します。
つまり、所得分配とは、直接的に財・サービスの分配を受けることではなく、貨幣を通じて間接的に、財・サービスの分配を受けることです。
経済は循環している
経済体制(資源配分・所得分配のしくみ)を簡略化して眺めると、貨幣を媒介とした経済活動が循環している様子が捉えられます。
企業は資源配分を考えて、財・サービスを生産します。
家計は企業で働いて所得分配を得て、財・サービスを消費します。
そしてまた、企業は生産して、家計は消費します。
このように、経済は常に動き続けています。
経済体制(資源配分・所得分配のしくみ)が滞りなくバランスよく循環しているとき、経済は最適な状態にあります。
金融大学TOP > よくわかる!金融用語辞典 > 経済体制の機能