市場(しじょう)
market(マーケット)
市場(しじょう)
市場(しじょう)とは?
市場とは、多数の市場参加者(売り手と買い手)が注文を出し合うことによって、商品の価格を決めるしくみを持つ取引(商品の売買)の場のことです。
市場(しじょう)とは、市場(いちば)の機能を発展させたものです。
実在する市場と実在しない市場
市場(しじょう)のうち、市場(いちば)のように、具体的な建物や場所が実在するものを具体的市場といいます。売り手と買い手が、実際に売買を行う市場です。
証券取引所(東京、名古屋、札幌、福岡)や商品取引所(東京、大阪堂島)などがあります。
一方、経済理論を説明するために想定した、実在しないものを抽象的市場といいます。想定上の市場なので、売り手と買い手が、実際に売買を行うことはありません。
財市場(生産物市場)、労働市場などがあります。
市場取引とは?
市場取引とは、すべての市場参加者(売り手と買い手)の意向が一致する均衡価格で成立する売買契約のことです。
すなわち、市場取引とは、総需要量と総供給量が一致するところに決まる売買契約のことです。(取引成立→総需要=総供給)
市場では、市場参加者たちが、「買い注文」と「売り注文」を出し合うことで、需要量と供給量が一致する価格を見つけます。
これを均衡価格といい、このときの取引量のことを均衡取引量といいます。
この均衡価格で成立する売買契約のことを市場取引(しじょうとりひき)といいます。市場取引とは、均衡価格で均衡取引量を売買する契約のことです。
市場のしくみ=市場メカニズム
市場では、市場参加者たちが出し合う注文によって価格が動いて、需要量と供給量が一致します。
この価格が仲立ちして需要量と供給量を一致させるしくみを市場メカニズムといいます。
※市場メカニズムは、市場機構、価格メカニズム、価格調整メカニズム、価格機構などともいいます。
市場メカニズムが働く市場=最適な状態
市場(しじょう)とは、市場参加者が自由に「売るか、買うか」の選択ができ、市場メカニズムにより取引が行われる、という条件をもつ組織のことです。
市場取引(均衡価格で成立する売買契約)では、市場参加者(売り手と買い手)全員が、取引に同意しています。
市場メカニズムが働く市場では、売り手と買い手の双方が取引に満足しています。
これは、取引が経済社会の中で最適な状態にあることを意味します。
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