原油(げんゆ)
crude oil(クルード・オイル)
原油
原油ってなあに?
「原油」とは、油田(地下に石油が埋蔵されている地域)から採掘された、未処理の状態の石油のことです。
原油を精製すると、重油、軽油、灯油、ガソリン、ナフサ、潤滑油、アスファルトなどを作り出すことができます。これらを総称して「石油」といいます。
原油(石油)の単位
原油(石油)の単位には、「バレル」を使っています。バレルの語源は「樽」です。
昔、アメリカのペンシルバニア油田では、樽に原油(石油)を詰めて運んでいました。1つの樽で運べた分量が42ガロン(約159リットル)であったことから、
1バレル=42米国液量ガロン=158.987 294 928リットル
という単位が今日でも使われています。
※「バレル」の定義は、国や用途によって異なります。
※米国液量ガロン (U.S. fluid gallon:ユーエス・フルイド・ ガロン)
日本でも採れるの?
日本にも油田はあります。新潟県、秋田県、北海道の油田から、原油が採掘されています。
しかし、その採掘量は少なく、日本の原油自給率はわずか0.3%で、残りの99.7%は海外から輸入しています(2013年度)。
石油は大切な資源
日本で一番多く使われているエネルギー資源は「石油」です。
上表を見ると、私たちがいかに石油を利用しているかがわかります。
もしも石油がなくなったら、私たちの暮らしは成り立たなくなってしまいます。
石油がなくなる…?
石油は、大切な天然資源です。しかし、使い続ければ、いつかはなくなってしまいます。
確認されている回収可能な地下資源の量のことを「確認埋蔵量」、採掘できる年数を「可採年数」といいます。
可採年数は、確認埋蔵量をその年の石油生産量で除した値です。
石油資源がいつなくなってしまうのか…? という石油資源の枯渇問題ですが、新たな石油資源の発見や回収率の向上などから、2014年末の可採年数は増えています。
また、「非在来型石油」(オイルサンド、オイルシェール、オリノコタール)などの資源開発も進んだことから、国際エネルギー機関(IEA)は、石油系資源の残存年数を200年以上と見込んでいます(世界エネルギー見通し:2013年発表)。
しかし、年数が増えたといっても、半永久的に採掘できるわけではありません。石油資源が枯渇してしまう前に、さらなる資源開発や技術革新が必要です。
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