マイナス金利(まいなすきんり)
negative interest rates(ネガティブ・インタレスト・レートツ)
マイナス金利
マイナス金利ってなあに?
「マイナス金利」とは、金利がマイナスになることです。お金の貸し借りにおいては、貸し手が借り手に金利を支払うことをいいます。
通常は、お金を貸すと、金利を受け取れます。例えば、元金(貸し借りするお金)を100円とすると…
金利が5%なら、5円を受け取れます。これが「プラス金利」です。
金利が0%なら、受け払いはありません。これが「ゼロ金利」です。
しかし、金利が-5%だと、5円を支払わなければいけません。これが「マイナス金利」です。
一方、お金を借りるときは、上記の逆になります。「プラス金利」では5円を支払わなければいけませんが、「マイナス金利」では5円を受け取れます。
銀行に預金すると…?
通常、わたしたち個人が銀行に預金する場合は、「プラス金利」です。したがって、わずかですが、預金者に金利が付きます。
しかし、「マイナス金利」が適用されると、預金者が銀行に、金利を支払うことになります。銀行にお金を預けっぱなしにすると、預金額はどんどん目減りしていきます。
マイナス金利でも預金する?
お金の貸し借りにおいて、「マイナス金利」を適用することは、通常はありません(※1)。
金利分を支払ってまで、誰かにお金を貸そうなんて、普通は考えないでしょう。
しかし、お金の貸し手に、何らかの利点(メリット)があると、「マイナス金利」が成立します。
例えば、現金を自分で保管するのは心配です。自宅に置いておいたら、泥棒が入るかもしれませんし、持ち歩いたら、落としてしまうかもしれません。
銀行の貸金庫は利用料が必要ですし、お金を出し入れするたびに、貸金庫まで行く手間も掛かります。
でも、銀行に預金しておけば、安心です。盗まれたり落としたりする心配はありませんし、入出金も便利です。
そこで、「マイナス金利」を安全のコストと捉えて、銀行預金を受け入れることが考えられます(貸金庫の利用料を考えると、マイナス2%ぐらいが限度でしょうか?)。(※2)
(※1)超低金利(ゼロ金利政策)、金融危機、中央銀行の金融緩和策などの場合に、一時的にマイナス金利が発生することがあります。
(※2)元日銀副総裁の岩田一政氏は、ロイターのインタビューで、マイナス金利は2%程度まで拡大可能との見方を示しています。
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