『道徳感情論』(どうとくかんじょうろん)
『道徳情操論』(どうとくじょうそうろん)
『The Theory of Moral Sentiments』(ザ・セオリー・オブ・モラル・センチメンツ)
『道徳感情論』(道徳情操論)
『道徳感情論』とは?
『道徳感情論』は、アダム・スミスが1759年に出版した倫理学の本で、『道徳情操論』ともいいます。
アダム・スミスは、18世紀のイギリスの倫理学者、経済学者です。同書を出版したときは、グラスゴー大学の道徳哲学教授でした。
その後、同書は何度も改訂され、1790年には第六版が出版されました。
内容は?
『道徳感情論』は、近代市民社会における人間の道徳的な心理を分析した名著です。
人間は、自分の利益だけしか考えません(利己的)。しかし、他人の気持ちを想像し、思いやることができます(共感・同感)。また、第三者が自分をどう思うかを想像し、行動を自粛することができます(公平な観察者)。
スミスは、人間がこれらの概念を意識しながら行動することで、社会の秩序が保たれると考えました。
同書の理論は、後に出版される経済学の大著『国富論』(1776年)へと継承されます。
※スミスの理論には、さまざまな解釈があり、議論されています。
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