索引【きん】
キングストン合意(きんぐすとんごうい)
Kingston agreement(キングストン・アグリーメント)
●1976年1月にキングストンで開かれたIMFの暫定委員会で合意された国際通貨体制のこと。
キングストン体制(きんぐすとんたいせい)
Kingston system(キングストン・システム)
●1976年1月にキングストンで開かれたIMFの暫定委員会で合意された国際通貨体制のこと。
均衡
(きんこう)
●市場において、需要(商品を購入しようとする欲求)と供給(商品を売却したいという欲求)が一致して安定している状態のこと。
●需要=供給のとき、取引が成立して、均衡価格と均衡取引量が決まる。このとき、市場参加者(売り手と買い手)全員が均衡価格で取引することに納得(満足)している。この状態を「最適」という。
【参考】市場メカニズム
銀行(ぎんこう)
bank(バンク)
●預金という形で資金を集めて、融資を行う金融機関。金融仲介機能、信用創造機能、決済機能がある。
均衡価格
(きんこうかかく)
●需要と供給がつりあったときの価格のこと。
●需要量と供給量が一致するとき、市場価格と均衡価格は等しくなり、生産者と消費者の双方が満足する取引が成立している。
●このときの取引量のことを均衡取引量といい、成立する売買契約のことを市場取引という。
【参考】市場メカニズム
銀行間相場(ぎんこうかんそうば)
interbank rate(インターバンク・レート)
●銀行間で形成される、為替取引の基準となる相場。インターバンク・レートともいう。
銀行協会(ぎんこうきょうかい)
bankers association(バンカーズ・アソシエーション)
●手形交換所・全銀システムの運営、金融や経済の調査・研究を行う。
銀行券ルール(ぎんこうけんるーる)
bank note rule(バンク・ノート・ルール)
●“日本銀行が保有する長期国債の残高は、銀行券発行残高を上限とする”というルール(2001年3月19日に量的緩和政策を導入した際に、日本銀行が設定した)。
銀行小切手(ぎんこうこぎって)
banker's check(バンカーズ・チェック)
●金融機関に対して、受取人への支払を委託した有価証券。
均衡国民所得(きんこうこくみんしょとく)
equilibrium national income(イクィリブリアム・ナショナル・インカム)
●経済全体としての生産物に対する総需要と総供給とが一致したところの生産量のこと。
均衡点(きんこうてん)
equilibrium point(イクィリブリアム・ポイント)
●需要と供給がつりあったところ(需要曲線と供給曲線の交点)。
銀行等保有株式取得機構(ぎんこうとうほゆうかぶしきしゅとくきこう)
Banks' Shareholdings Purchase Corporation(バンクス・シェアホールディングズ・パーチェス・コーポレーション)
●銀行の持ち合い株を解消するための受け皿機構。
均衡取引量
(きんこうとりひきりょう)
●需要と供給がつりあったときの取引量のこと。均衡量ともいう。
●このときの価格のことを均衡価格といい、成立する売買契約のことを市場取引という。
【参考】市場メカニズム
均衡と最適
(きんこうとさいてき)
●ミクロ経済学の研究テーマは「最適」。「市場経済体制のもとでは、個人の自由な行動が、最適な資源配分(パレート最適)をもたらす」という仮説の研究である。
●均衡時には、市場参加者全員が均衡価格で取引することに合意している。これは、全員が分配のあり方に納得(満足)していることを意味する。この状態を「最適」という。
●すなわち、均衡(最適)からは、人間関係における「みんな満足、みんな幸せ」という意味が読み取れる。
銀行の銀行(ぎんこうのぎんこう)
bank of banks(バンク・オブ・バンクス)
●民間銀行の預金を預かる銀行のこと。日本銀行の機能の1つ。
銀行の銀行(米国)(ぎんこうのぎんこう)
bank of banks(バンク・オブ・バンクス)
●民間銀行の預金を預かる銀行のこと。米国では連邦準備制度理事会(FRB)が民間銀行の預金を預かる。
銀行の周辺業務(ぎんこうのしゅうへんぎょうむ)
bank-related business(バンク・リレイティド・ビジネス)
●クレジットカード、リース、信用保証等の業務のこと。
銀行引受手形:BA(ぎんこうひきうけてがた)
banker's acceptance:BA(バンカーズ・アクセプタンス)
●輸出入業者などが振り出し、銀行が引き受けた期限付為替手形。
均衡予算乗数(きんこうよさんじょうすう)
balanced budget multiplier(バランスト・バジット・マルチプライヤー)
●予算を均衡させながら、歳出(政府支出)と歳入(租税)の規模を同額にした場合に、国民所得に与える影響のこと。
均衡利子率(きんこうりしりつ)
equilibrium rate of interest(イクイリブリアム・レート・オブ・インタレスト)
●需要と供給がつりあったときの利子率のこと。
均衡理論
(きんこうりろん)
●「市場メカニズムによって総需要と総供給が一致するところで取引が成立し、取引量が最大になる」ということを数学を使って説明する理論のこと。
●アダム・スミスが『国富論』で発表した学説で、ミクロ経済学の主要理論。
●『国富論』におけるアダム・スミスの考えは、「個人が自らの効用や利益を最大化させるように行動するとき、市場では「見えざる手」の力が働いて最適な資源配分が行われ、社会(一国全体)の総効用(満足度)は最大化される」というもの。
●見えざる手の働きのことを「市場メカニズム」という。
金庫株(きんこかぶ)
treasury stock(トレジャリー・ストック)
●企業が自社の株式を買い戻して、手元に置くこと。
金札
(きんさつ)
●明治政府が発行した初めての紙幣。太政官札(だじょうかんさつ)ともいう。
●1868(明治元)年に発行され、1879(明治12)年まで流通した。
●金貨との交換を保証しない不換紙幣だった。
●日本で初めての全国通用の政府紙幣だった(江戸時代に各藩が発行した藩札の流通は地方に限定されていた)。
金属貨幣
(きんぞくかへい)
●金、銀、銅などの金属でつくられた貨幣。秤量貨幣と鋳造貨幣に分けられる。
●布、米、家畜、穀物などの商品貨幣は持ち運びが不便であったため、持ち運びに便利で壊れにくい金属貨幣が使われるようになった。
●金属貨幣も物品貨幣に含むとする考えもある。
近代派理論(きんだいはりろん)
modern school theory(モダン・スクール・セオリー)
●一時点の資産残高から需給を捉える方法。
金ドル本位制(きんどるほんいせい)
gold and dollar standard system(ゴールド・アンド・ダラー・スタンダード・システム)
●ドルと各国の通貨価値を連動させたブレトンウッズ体制(IMF体制)のこと。
金本位制
(きんほんいせい)
●金を本位貨幣とする制度。中央銀行が、発行した紙幣と同額の金を常時保管して、兌換(だかん:金と紙幣とを引き換えること)を保証するもの。
●1816年にイギリスが鋳貨条例(ちゅうかじょうれい)を公布して、世界で最初に金本位制を確立した。
●日本では、1871(明治4)年に新貨条例を公布して金本位制が採用されたが、金貨不足から銀貨の利用が続いた。その後、1897(明治30)年に貨幣法を公布して金本位制が確立した。
【参考】金本位制(世界)
金融
(きんゆう)
●資金が余っているところから、資金の不足しているところに、お金を融通すること。
●広義では「お金の流れ」という意味に、狭義では「お金の貸借」という意味に捉えられる。
●「お金の流れ」は、マネーストック(世の中に出回っているお金の総量)で捉える。金融機関から経済全体に、どれだけお金が供給されているかがわかる。
●「お金の貸借」は、債券の売買で捉える。債券を売る(=お金を借りる)、債券を買う(=お金を貸す)という取引は、利子を生む。
金融オプション取引(きんゆうおぷしょんとりひき)
financial option(フィナンシャル・オプション)
●金融商品(株式、為替、金利など)を対象とするオプション取引。
金融緩和(きんゆうかんわ)
monetary easing(マネタリー・イージング)
●金利を下げて通貨供給量を増やし、経済活動を刺激すること。
金融機関(きんゆうきかん)
financial institution(フィナンシャル・インスティテュ-ション)
●資金の余剰部門と不足部門の間に入り、資金の仲介を行う経済主体のこと。
金融経済(きんゆうけいざい)
monetary economy(マネタリー・エコノミー)
●金融資産(お金、有価証券)を売買する経済活動のこと。マネー経済ともいう。
金融経済月報(きんゆうけいざいげっぽう)
Monthly Report of Recent Economic and Financial Developments(マンスリー・リポート・オブ・リーセント・エコノミック・アンド・フィナンシャル・ディベロップメンツ)
●実体経済、物価、金融の情勢に関する基本的見解を日本銀行が毎月1回公表するもの。
金融工学(きんゆうこうがく)
financial engineering(フィナンシャル・エンジニアリング)
●キャッシュフローを自由に作り変える技術。
金融債(きんゆうさい)
bank debenture(バンク・ディベンチャー)
●特定の金融機関が発行する債券。
金融資産(きんゆうしさん)
financial assets(フィナンシャル・アセット(ッ))
●現金、預貯金、有価証券(株式や債券など)、その他の金融債権などの金銭的な財産のこと。
金融市場(きんゆうしじょう)
financial market(フィナンシャル・マーケット)
●金融機関を主な取引参加者として、お金の貸し借りが行われる場。
金融資本
(きんゆうしほん)
●企業が財やサービスを生産するのに必要な資本のうち、株式や債券のこと。
●金融資本の対価には、株式を発行して資金調達するときの「配当」、債券を発行して資金調達するときの「利息」などがある。
金融商品(きんゆうしょうひん)
financial instrument(フィナンシャル・インスツルメント)
●金融機関が販売する証券のこと。預金、株式、債券、投資信託、保険など。
金融政策(きんゆうせいさく)
monetary policy(マネタリー・ポリシー)
①「金融政策」
●金融政策/日本銀行が利子率を変えることによって、マネーストック(世の中のお金の量)を調節する政策のこと。
②「経済政策」
●金融政策/日本銀行(中央銀行)が、貨幣供給量を調節すること。
金融政策(米国)(きんゆうせいさく)
monetary policy(マネタリー・ポリシー)
●連邦準備制度理事会(FRB)が遂行する公定歩合・預金準備率・公開市場操作などの政策のこと。
金融仲介機関(きんゆうちゅうかいきかん)
banking financial intermediary(バンキング・フィナンシャル・インターミディアリー)
●金融仲介機能を専門的に行う金融機関のこと。
金融仲介機能(きんゆうちゅうかいきのう)
financial intermediation function(フィナンシャル・インターミディエーション・ファンクション)
●借り手と貸し手の仲介を行うこと。情報生産機能、リスク負担機能、資産変換機能などがある。
金融調節(きんゆうちょうせつ)
financial adjustment(フィナンシャル・アジャストメント)
●日本銀行がオペレーション(資金の供給・吸収)などを通じて、日々、無担保コールレート(オーバーナイト物)を調整すること。
金融的流通(きんゆうてきりゅうつう)
financial circulation(フィナンシャル・サーキュレーション)
●金融資産の取引(お金の貸借)に伴うお金の流れ。
金融と経済の関係
(きんゆうとけいざいのかんけい)
●金融には、広義では「お金の流れ」、狭義では「お金の貸借」という意味がある。
●これら2つの金融がうまく機能することで、経済活動を円滑かつ活発にし、促進させることができる。
●そのため、金融は「経済の潤滑油」と呼ばれている。
金融派生商品(きんゆうはせいしょうひん)
financial derivative products(フィナンシャル・デリバティブ・プロダクツ)
●派生商品の正式名。
金融引き締め(きんゆうひきしめ)
monetary tightening(マネタリー・タイトニング)
●金利を上げて通貨供給量を減らし、経済活動を抑制すること。
金融ビッグバン(きんゆうびっぐばん)
Financial Big Bang(フィナンシャル・ビッグ・バン)
●第2次橋本内閣が提唱した金融制度改革。
金融保証会社(きんゆうほしょうがいしゃ)
Monoline Insurance Company(モノライン・インシュランス・カンパニー)
●有価証券の支払保証を専門に行う米国の保険会社のこと。
金融保証保険協会:ASGI(きんゆうほしょうほけんきょうかい)
The Association of Financial Guaranty Insurers:ASGI(ジ・アソシエーション・オブ・フィナンシャル・ギャランティ・インシュアーズ)
●モノライン(金融保証会社)が加盟している協会のこと。
金融持株会社(きんゆうもちかぶがいしゃ)
financial holding company(フィナンシャル・ホールディング・カンパニー)
●純粋持株会社の中で、子会社が金融機関に限定されている会社。
金利裁定取引(きんりさいていとりひき)
interest rate arbitrage transaction(インタレスト・レート・アービトラージ・トランズアクション)
●2国間の金利差と直先スプレッドの乖離を利用した鞘取り取引。
金利スワップ(きんりすわっぷ)
interest rate swap(インタレスト・レート・スワップ)
●資金の支払いを相互に交換する取引。
金利政策(きんりせいさく)
interest rate policy(インタレスト・レート・ポリシー)
●日本銀行が政策金利を上げ下げすることで、市中金利に影響を与える方法のこと。
金利と株価
(きんりとかぶか)
●金利が下がると、やがて株価は上がり、金利が上がると、やがて株価は下がる、という関係がある。
●金利が下がると、他の金融商品(預金)より、株式で運用した方が有利になる。株を買う人が増えるため、株式市場に流れる資金が増え、株価は上がる。
●金利が上がると、株式より、他の金融商品(預金)で運用した方が有利になる。株を買う人が減るため、株式市場に流れる資金が減り、株価は下がる。
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