時間価値(じかんかち)
time value(タイム・バリュー)
時間価値
将来に値上がりするかもしれないという期待に対する価値
「予想期待度」、「期間の長さ」、「金利」を尺度として計算される
時間価値(Time Value)とは、将来に値上がりするかもしれないという期待に対する価値です。
現時点のオプションの市場価格が、さらに有利に動くことを期待しての価値です。
時間価値は、(1)将来の商品価格の変動に対する「予想期待度」、(2)オプションの有効期間の「長さ」、(3)金利、の3つを尺度として計算されます。
◆予想期待度
商品の価格変動の予想期待度を測る尺度には、インプライド・ボラティリティ(予想変動率)を利用しています。予想変動率が大きいほど、相場変動の期待度も大きくなり、プレミアム価格も高くなります。
※予想変動率は、歴史的変動率(実際の過去の相場の変動率)を基に、将来の相場の変動率を予測したもので、市場関係者における将来の予想(人気、期待度など)を反映しています。
◆有効期間の長さ
行使期間が長くなればなるほど、相場変動の可能性が大きくなり、利益を得るチャンスも増えると予想されるため、プレミアム価格も高くなります。逆に、行使期間が短くなればなるほど、相場変動の可能性が小さくなり、プレミアム価格も安くなっていきます。
オプションの時間価値は、時間が経過するにつれて小さくなります。満期日が近づくほど時間価値の減少は激しくなり、満期日にはゼロになります。オプションの時間価値は、ちょうど、時の経過と共に融けてなくなってしまう氷のような性質を持っています。これを、オプションの老朽化(タイムディケィ:Time Decay)と呼んでいます。
満期日のオプション価値は、時間価値がゼロのため、本質的価値のみとなります。
◆金利
オプションの売り手は、オプションが行使された場合に備えて、商品を準備しておく必要があります。この準備資金の借入費用が金利です。しかし、金利が時間価値に及ぼす影響は、比較的小さいものです。
したがって、プレミアム価格は、(1)行使価格が有利であるほど、(2)予想変動率が大きいほど、(3)有効期間が長いほど、高くなります。
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