よくわかる!金融用語辞典 【オプションの行使(ヨーロピアンタイプ、アメリカンタイプ)】

オプションの行使(ヨーロピアンタイプ、アメリカンタイプ)

オプション
option(オプション)

オプションの行使(ヨーロピアンタイプ、アメリカンタイプ)

ヨーロピアンタイプ…満期日にのみ行使可能なオプション
アメリカンタイプ…行使期間中、いつでも行使可能なオプション

 

オプション取引では、特有の取引用語が使われています。

 

商品の約定価格(やくじょうかかく)のことを「行使価格」と呼んでいます。行使価格は、ある商品をいくらで取引できるのかを表わす用語で、「ストライクプライス」とか「エキササイズプライス」とも呼ばれています。
※行使価格と間違えやすい用語が「オプション価格」です。オプション価格は、オプションの権利の値段のことで、「プレミアム」とか「オプション料」と呼ばれています。

 

オプションを実行することを「行使する」といいます。オプションの権利の有効期間のことを「行使期間」と呼んでいます。

 

一般に、行使期間の最終日のことを、店頭取引では「行使期限日(エクスパイレーションデイト)」とか「満期日」と呼んでいますが、取引所取引では「限月」と呼んでいます。限月とは、上場契約商品の受渡月のことです。

 

≪行使方法の種類≫

 

オプションの権利行使の方法は、(1)ヨーロピアンタイプ、(2)アメリカンタイプ、の2種類に大別できます。

 

◆ヨーロピアンタイプ(European type)

 

満期日にのみ行使可能なオプションをヨーロピアンタイプと呼んでいます。行使期間の最終日にだけ、その取引を実行するかどうかを決められるオプションです。

 

◆アメリカンタイプ(American type)

 

行使期間中、いつでも行使可能なオプションをアメリカンタイプと呼んでいます。

 

オプションの行使(ヨーロピアンタイプ、アメリカンタイプ)

 

ヨーロピアンタイプとアメリカンタイプのどちらが便利かは、オプションを利用する目的によって違います。これは、ある場所へ行くのに、バスで行くのかタクシーで行くのかを選ぶのに似ています。ヨーロピアンタイプのオプションは、決められた停留所でしか降りられないバスに例えられます。一方、アメリカンタイプのオプションは、降りる場所をどこでも指定できるタクシーに例えられます。

 

したがって、行使する期日を自由に選択したい場合には、アメリカンタイプを利用します。プレミアムもアメリカンタイプのほうが、高くなっています。

 

◆その他のタイプ

 

ヨーロピアンタイプやアメリカンタイプの他に、バミューダタイプという行使方法があります。

 

バミューダタイプ(Bermude type)は、行使期間中に、権利行使可能な期日を複数回、間隔をあけて設定されているオプションです。債券のオプションやスワップションによく利用される行使方法です。

 

バミューダタイプは、ヨーロピアンタイプとアメリカンタイプの中間的な行使形態のオプションです。実際に、ヨーロッパとアメリカの中間に位置するのがバミューダ諸島であることから、バミューダタイプと呼ばれています。

 

オプションの行使(ヨーロピアンタイプ、アメリカンタイプ)

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