クレジット・デフォルト・スワップ
credit default swap（クレジット・デフォルト・スワップ）
CDS
クレジット・デフォルト・スワップ（11）
（11）CDS市場の今後の取り組み
米リーマン・ブラザーズの破たんを発端とする金融危機により、CDS取引の投機的な広がりを懸念する声が高まりました。
CDSは相対（当事者間の1対1の売買取引）で取引されるため、取引市場が整備されておらず、また監督機関も存在していないことが問題視されるようになりました。
≪CDS清算機関の設立≫
2008年後半、CDS取引の透明性を高めることを目的として、「CDS取引を決済･清算する機関」に関する協議が行われました。
清算機関を設立することで、CDS取引の履行を保証すると同時に、取引価格を公表することができます。
この清算機関の設立には、世界の3大商品取引所がそれぞれ名乗りをあげました。
NYSEユーロネクスト、米インターコンチネンタル取引所（ICE）、米CMEグループです。
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≪米証券取引委員会（SEC）≫
米国内で清算機関を設立するには、米証券取引委員会（SEC）の許可が必要です。
2009年3月時点で、SECはNYSEユーロネクストの清算機関「LCHクリアネット」に暫定的な認可を、米インターコンチネンタル取引所（ICE）の清算機関「ICE USトラスト」と米CMEグループの清算機関「CMDX」に認可をそれぞれ与えています。
SECは、米連邦準備理事会（FRB）、ニューヨーク連銀、商品先物取引委員会（CFTC）、英金融サービス機構（FSA）と連携し、CDS取引の監督強化を狙っています。
≪3つの清算機関≫
LCHクリアネット/NYSEユーロネクスト
LCHクリアネット（英仏系）は、ロンドンに本社を置く清算・決済サービス会社です。NYSEユーロネクスト傘下にあり、欧州では既にCDSの清算・決済業務を行っています。
2008年12月23日、米証券取引委員会（SEC）は、清算・決済業務の早期提供につながるとして、LCHクリアネットに暫定的な許可を与えました。
NYSEユーロネクスト（NYSE Euronext, Inc）は、ニューヨーク証券取引所や、ユーロネクスト（パリ、アムステルダム、ブリュッセル、リスボンにある証券取引所の総称）を運営する会社です。ニューヨークに本社があります。
※LCHクリアネットは、米証券保管振替機関（DTCC）に買収される予定です。
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