クレジット・デフォルト・スワップ
credit default swap(クレジット・デフォルト・スワップ)
CDS
クレジット・デフォルト・スワップ(3)
(2)プロテクションとプレミアム
クレジットイベント(債務不履行や破たんなどの信用事由)で生じる損失額を受け取る権利のことをプロテクション、補償料のことをプレミアムといいます。
≪CDSは債権の保険≫
信用リスクを回避しようとする者をプロテクションの買い手、補償を与える者をプロテクションの売り手と呼ぶことにすると、CDSは、プロテクションの買い手が、プロテクションの売り手にプレミアムを支払って、ローンの返済不履行(債務不履行)から生じる損害相当額を補てんしてもらう取引です。一言でいうと債権の保険です。
プレミアムの支払方法にスワップ(交換)の形式が利用されたことから、クレジット・デフォルト・スワップと呼んでいます。
≪信用リスクってなあに?≫
CDSでは、プロテクションを売買することで、信用リスクを移転します。
信用リスクとは、貸したお金(社債や貸付債権の元本や利息など)を回収できなくなる可能性(不確実性)のことで、クレジットリスク(Credit risk)、デフォルト(債務不履行)リスク、貸倒れリスク等といいます。
-4-
(3)CDSのしくみ
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)とは、保有債権にクレジットイベント(債務不履行や破たんなどの信用事由)が起こった場合に、その損害相当額を補償(補てん)してもらう取引です。
たとえば、A銀行がB社に10億円貸し付けているとします。
このとき、A銀行には10億円の債権(お金を返してもらう権利)が発生し、B社には10億円の債務(お金を返す義務)が発生します。
この取引で、A銀行は、10億円分の信用リスクを負っています。もしクレジットイベント(債務不履行や破たん)が発生したら、A銀行は大損をしてしまいます。
もちろん、A銀行は、10億円を貸した分だけの利息がもらえるのですが…
利息どころか、貸した10億円を返してもらえません。
この貸したお金を返してもらえなくなる危険性を信用リスクといいます。
-5-
金融大学TOP > よくわかる!金融用語辞典 > クレジット・デフォルト・スワップ