キャッシュフロー計算書(きゃっしゅふろーけいさんしょ)
cash flows statement(キャッシュ・フローズ・ステートメント)
キャッシュフロー計算書(4)フリーキャッシュフロー
会社の余剰資金のこと。会社の価値を表す
事業の拡大、株主配当、借入金返済などに使う
フリーキャッシュフローとは、会社が稼いだお金から、会社が活動するのに必要なお金を差し引いた、余剰資金のことをいいます。
フリーキャッシュフローは、会社の価値を表します。そのため、会社が経営努力を行う場合の判断基準として利用されます。
≪使い道≫
フリーキャッシュフローは、会社が自由に使えるお金です。お金の使い道には、事業の拡大、株主配当、借入金返済などがありますが、何にいくら使うか、会社の経営手腕が問われるところです。
≪計算方法≫
フリーキャッシュフローには、何をフリーキャッシュフローとみなすかによって、いくつかの計算方法がありますが、営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを差し引く方法が一般的です。
ただし、投資キャッシュフローは必ずマイナスになるとは限りません。資産処分等を進めている場合には、プラスとなることもあります。
計算上は営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計額が、フリーキャッシュフローとなります。
※営業キャッシュフローが「3」、投資キャッシュフローが「-2」の場合には、フリーキャッシュフロー=3+(-2)=3-2=1となります。また、投資キャッシュフローが「+2」の場合には、フリーキャッシュフロー=3+2=5となります。
≪フリーキャッシュフローによる企業判断≫
フリーキャッシュフローは、企業の本当の実力を示しています。フリーキャッシュフローが多いほど、経営状態のよい企業と判断されます。逆に、フリーキャッシュフローが少ないほど、経営状態の悪い企業と判断されます。
企業は、フリーキャッシュフローをよくするための経営努力を行うことが大切です。しかし、フリーキャッシュフローを減らさないために有意義な投資を行わないなど、将来の利益向上に対して消極的になると、将来のキャッシュフローが悪化してしまいます。
投資家側も、フリーキャッシュフローの数値だけで企業判断を行わず、フリーキャッシュフローの使い方、将来に対する経営意欲なども含めて、総合的に判断することが必要です。
参考ファイル
金融大学TOP > よくわかる!金融用語辞典 > キャッシュフロー計算書(4)フリーキャッシュフロー