確定拠出年金(かくていきょしゅつねんきん)
defined contribution pension plan(ディファインド・コントリビューション・ペンション・プラン)
確定拠出年金(3)個人型年金
個人が拠出金を支払い、自己責任で運用を行う
個人型年金は、個人が拠出金(掛け金)を支払います。企業が上乗せ拠出をすることはできません。また、限度額を超えて拠出することはできません。
個人型年金は、自営業者や、企業年金(厚生年金基金、適格年金、企業型の確定拠出年金)を導入しない企業の従業員が加入できます。いずれも60歳未満の人が対象となります。公務員と専業主婦は加入できません。また、国民年金保険料を滞納している場合は加入できません。国民年金保険料を納付した月だけ、拠出することができます。
企業年金がない企業の従業員の拠出限度額は、年間18万円(毎月1万5000円)です。自営業者の拠出限度額は、年間81万6000円(毎月6万8000円)です。毎月の拠出金は、5000円以上1000円単位で行います。
企業型年金と個人型年金に同時に加入することはできませんが、国民年金基金と個人型年金に同時に加入することは可能です。ただし、国民年金基金と個人型年金の合計拠出額は、拠出限度額を超えることはできません。加入者は、拠出限度額を超えない範囲で拠出金を決めます。
個人型年金の運営管理業務は運営管理機関に委託しますが、資産管理機関が行う業務(拠出額の管理)は国民年金基金連合会が行います。
国民年金基金連合会は、個人型年金の規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受ける必要があります。規約では、運営管理機関、加入者の拠出額、運用方法の提示や支給方法などを決めます。また、少なくとも5年ごとに規約内容の再検討を行います。
加入の申し込み先は国民年金基金連合会となりますが、手続きは運営管理機関(銀行、郵便局、証券会社などの金融機関)で行います。加入料は2000円、事務手数料は毎月100円です。加入者は、運営管理機関を指定したり、変更したりすることができます。
個人別管理資産のある加入者が資格を失ったとき、または国民年金基金連合会へ申し出たとき、個人型年金運用指図者となることができます。運用指図者は、個人別管理資産の運用指図を行いますが、加入者ではないので、拠出はしません。国民年金基金連合会への申し出により、個人型年金加入者になることもできます。
国民年金基金連合会は、加入者に対して、投資教育(資産運用の基礎知識の説明、資料の提供など)を行うよう、努めなければいけません。
加入者の拠出金は、非課税となり所得控除されます。また、給付時にも税制上の優遇措置があります。税金の面では、個人で資産を積み立てて運用するより、得となります。ただし、60歳にならないと給付は受けられません。
参考ファイル
金融大学TOP > よくわかる!金融用語辞典 > 確定拠出年金(3)個人型年金