為替スワップ取引(かわせすわっぷとりひき)
forward swap(フォワ-ド・スワップ)
為替スワップ取引(3)銀行の操作
企業からの先物為替の注文に応じるための銀行間取引
為替スワップ取引は、企業に先物為替を供給する必要がある銀行が、銀行間で行うプロの取引です。この取引のおかげで、銀行は、企業からの先物為替の注文に応じることができます。
ある輸出企業から、3ヶ月先に100万ドルを売りたいという先物為替の注文が入ったとします。すると銀行は、直物市場でドルを売り、為替スワップで直物の買いと先物の売りを行います。その結果、先物の売りポジションだけが残ります。
ここでいうポジションとは、債権と債務の差額のことです。ドルの売りとドルの買いを比べて、売りが多い場合を売りポジション、あるいは、売り持ちと呼んでいます。
3ヶ月後に輸出企業から買い取ったドルは、この先物の売りポジションで相殺されます。したがって、銀行は為替リスクを負わなくて済みます。
為替リスクとは、為替レートが変動することによって、損失を被るかもしれない可能性のことです。例えば、1ドルを100円で手に入れた場合、1ドルの価格が90円に値下がりすると、ドルを円に交換した時に10円の損失を被ってしまいます。円に替えなければ損失は出ませんが、100円の資金がドルに投入されたままで放置されることになります。
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