よくわかる!金融用語辞典 【クロス・レート】

クロス・レート

クロス・レート
cross rate(クロス・レート)

クロス・レート

ある国から見た、他の2国間の為替相場

 

ある国から見た、他の2通貨間の為替相場のことをクロス・レートといいます。これは、外貨対外貨の為替レートです。

 

為替相場は、通常、米ドルを基準通貨として対米ドルで表示しています。これを基準相場といいます。2つの基準相場から、基準相場にない為替レートを計算することができます。これを裁定相場といいます。

 

通貨A、通貨B、ドルの場合、Aからみるとドル/Bがクロス・レート、Bからみるとドル/Aがクロス・レート、ドルからみるとA/Bがクロス・レートになります。また、A/Bが裁定相場、ドル/Aとドル/Bが基準相場、ドルが基準通貨となります。

 

例えば、ポンド/円(£/¥)相場は、ドル/円 ($/¥) と、ポンド/ドル(£/$)の基準相場から計算できます。

 

£1=$1.50(外貨建て)と、$1=¥100(邦貨建て)のレートから
£/¥レートを計算すると
    £1=$1.50×¥100=¥150 となります

 

この場合、ポンド/円が裁定相場、ドル/円とポンド/ドルが基準相場です。円からみるとポンド/ドルがクロス・レート、ドルからみるとポンド/円がクロス・レート、ポンドからみるとドル/円がクロス・レートとなります。

 

例えば、カナダ・ドル/円(C$/¥)相場は、米ドル/カナダ・ドル(US$/C$)と、米ドル/円(US$/¥)の基準相場から計算できます。

 

US$1=C$1.4743(邦貨建て)と、US$1=¥106.57(邦貨建て)から
C$/¥レートを計算すると
    C$1=¥106.57÷C$1.4743=¥72.29 となります
   ※カナダ・ドル(C$)は、邦貨建てで表示されています

 

この場合、カナダ・ドル/円が裁定相場、米ドル/カナダ・ドルと米ドル/円が基準相場です。円からみると米ドル/カナダ・ドルがクロス・レートとなり、ドルからみるとカナダ・ドル/円がクロス・レート、カナダ・ドルからみると米ドル/円がクロス・レートとなります。

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