特別検査(とくべつけんさ)
special inspections(スペシャル・インスペクションズ)
特別検査(2004年9月期)
金融庁が、大口債務者に対する大手銀行の自己査定を検証するもの
特別検査とは、金融庁が、対象債務者(融資先)に対する大手銀行の自己査定を検証するものです。
≪検査の概要≫(金融庁の公表資料より作成)
◆日程
特別検査は、2004(平成16)年8月18日に着手し、11月12日に検査結果を公表しました。
◆対象銀行:主要11行
対象銀行は、三井住友銀行、住友信託銀行、中央三井信託銀行、みずほ銀行、みずほコーポレート銀行、みずほ信託銀行、東京三菱銀行、三菱信託銀行、UFJ銀行、UFJ信託銀行、りそな銀行の11行です。
◆対象債務者:135社
対象先は、135社(与信額9.2兆円)です。
2004年3月期の特別検査の対象先133社(会社分割などにより147社となる)から、破たんやオフバランス化などの理由によって20社減少し、さらに新規で8社追加して、135社(147-20+8=135)となりました。
≪検査の結果≫
金融庁は、全業種(135社)を対象とした数値と、不良債権が特に目立つ4業種(96社)を対象とした数値を公表しました。
※下位遷移…銀行の自己査定(2004年3月期決算時)より、査定を引き下げられた債務者
※破綻懸念先以下…破たん懸念先、実質破たん先、破たん先に引き下げられた債務者
※4業種…建設業、不動産業、卸小売業、その他金融業のこと
◆不良債権処分損
※引当金残高…2004年9月期末は、2004年3月期末(2.1兆円)+0.2兆円の2.3兆円
※直接償却…不良債権を帳簿から切り離してオフバランス化すること。銀行の債権放棄、法的整理(会社更正法の適用)、債権の売却 の3つの方法がある。
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