ワラント債(わらんとさい)
bond with warrant(ボンド・ウィズ・ワラント)
ワラント債(2)分離型ワラント債と非分離型ワラント債
分離型ワラント債…社債部分とワラント部分を切り離して、 別々に販売できるタイプ
非分離型ワラント債…社債部分とワラント部分が分離できないタイプ
商法改正により、非分離型ワラント債のみを「新株予約権付社債」と規定
≪ワラント債の分類≫
ワラント債には、分離型ワラント債と非分離型ワラント債があります。現在流通するワラント債は、ほとんど分離型ワラント債です。
◆商法改正による変更(2002年4月1日施行)
商法改正により、ワラント債は、「新株引受権付社債」から「新株予約権付社債」に改められました。また、従来のワラント債(分離型、非分離型)のうち、非分離型ワラント債だけを新株予約権付社債と位置付けました。
非分離型ワラント債は、「新株予約権付社債」です。新株予約権と社債を分離して、別々に譲渡することはできません。
一方、分離型ワラント債は、「新株予約権+社債」です。新株予約権と社債を同時に募集して同時に割り当てる商品として、新株予約権付社債の規定から外しました。
≪分離型ワラント債≫
ワラント債の社債部分とワラント部分を切り離して、別々に販売できるタイプを分離型ワラント債といいます。
社債部分のことを、エクスワラントまたはポンカス債といいます。
エクスワラント(ポンカス債)は、普通社債と同様、定期的に利息を受け取ることができます。利息は、普通社債より低く、転換社債より高く設定されています。
一方、ワラント部分のことを、新株予約権証書といいます。
新株予約権証書が分離する前のワラント債のことを、カムワラントといいます。
社債部分とワラント部分は、別々の市場で取引されます。
カムワラントと新株予約権証書は証券取引所に上場されますが、エクスワラント(ポンカス債)は店頭市場で取引されます。
分離型ワラント債は、1985年に発行が認められ、同年12月に東急百貨店が第1号を発行しています。
≪非分離型ワラント債≫
社債部分とワラント部分が分離できないタイプを、非分離型ワラント債といいます。
非分離型ワラント債は、1981年の商法改正で発行が認められ、同年12月に第1号が発行されています。
参考ファイル
金融大学TOP > よくわかる!金融用語辞典 > ワラント債(2)分離型ワラント債と非分離型ワラント債