信用取引(しんようとりひき)
margin trading(マージン・トレーディング)
信用取引(4)委託保証金
借りた資金や株式を返す保証に、証券会社に担保として差し入れる
≪委託保証金≫
委託保証金は、証券会社が取引の安全を図ることを目的に、顧客から預かっておくお金です。
顧客は、借りた資金や株式を返す保証として、売買約定日の翌々日の正午までに、証券会社に委託保証金を差し入れます。
委託保証金は、約定価額の約30%以上と決められています。これを、委託保証金率といいます。つまり、自己資金の約3倍の取引が可能です。300万円の委託保証金があれば、1000万円の株取引を行うことができます。
※信用取引により株式相場が過熱した場合には、抑制のための措置として、委託保証金率の引き上げが行われます。
委託保証金の最低額は30万円です。取引に必要な委託保証金(約定価額の約30%)が30万円未満の場合でも、30万円の証拠金が必要です。
委託保証金率および最低額を上回る部分については、委託保証金を引き出すことができます。
委託保証金の最低維持率は20%です。信用取引で評価損となり、委託保証金が当初の約定価額の20%を下回ると、追加保証金が必要になります。
≪追い証≫
信用取引で売買した銘柄の株価が変動して、担保(委託保証金)が不足すると、担保の追加が必要になります。これを「追加保証金」といい、一般的に「追い証(オイショウ)」と呼んでいます。
追加保証金は、損失発生日の翌々日の正午までに、証券会社に差し入れることになっています。期日までに追加保証金を差し入れないと、建玉や担保が処分されてしまいます。
≪代用有価証券≫
委託保証金は、現金のほかに、有価証券で代用することも可能です。これを代用有価証券といいます。
有価証券には、その種類により、それぞれ現金換算率(掛け目)が定められています。 たとえば、国債であれば時価の95%というように計算します。
代用有価証券が値下がりしたことで、委託保証金率が20%未満となった場合にも、追加保証金の差し入れが必要となります。
参考ファイル
金融大学TOP > よくわかる!金融用語辞典 > 信用取引(4)委託保証金