商法改正(しょうほうかいせい)
commercial law revision(コマーシャル・ロー・リビジョン)
商法改正(2001年10月1日施行)
金庫株の解禁、単元株制度の創設、純資産額規制の撤廃・額面株式の廃止、端株制度の改正など
2001(平成13)年10月1日に、商法が改正されました(2001年6月29日公布)。
主な内容は、金庫株制度の解禁、単元株制度の創設、純資産額規制の撤廃・額面株式制度の廃止、端株制度の改正などです。
金庫株制度の解禁
金庫株が解禁され、企業は目的を問わずに、自社株を取得・保有できるようになりました。
取得した株式には処分規制がないため、期間・数量の制限を受けずに保有することができます。金庫株の処分(売却)については、2002(平成14)年3月31日まで禁止されました。
◆参考ファイル : 金庫株
単元株制度の創設
単位株制度に代えて単元株制度が創設され、売買単位を意味する単位株という呼び方も、単元株に変更となりました。
単元株制度では、発行企業が最低売買単位(単元)を自由に設定できるようになりました。ただし、1単元の株式数の上限は1000株で、株式総数の200分の1を超えることはできません。議決権は、単元株ごとに与えられます。
純資産額規制の撤廃・額面株式制度の廃止
額面株式は廃止され、純資産額による制限も撤廃となりました。
無額面株式の発行価額は5万円を下ってはならない(商法168条の3)という規制も撤廃となり、発行価額に関する制限はなくなりました。
株式分割後の1株あたりの株主資本(純資産)が5万円以上でなければ株式分割を行えない、とする規制は撤廃されました。また、株式併合後の1株あたりの純資産額は5万円以上でなければならない、という規制もなくなりました。
◆参考ファイル : 額面株式と無額面株式 株式分割 株式併合
端株制度の改正
端株は、1株の100分の1の整数倍と定義されていますが、会社の定款でこれを異なる割合とすることができるようになりました。
端株が発生した場合に、端株制度を採用せずに、その代金を株主に支払って処理することも可能となりました。また、端株券の発行は廃止されました。
◆参考ファイル : 端株
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