ワンポイント講座 超カンタン! 経済学・金融論入門ナビ
講師:有馬秀次
■お金持ちになるには?
どうしたら、富を増やせるのか?
答えは、価格の動きを見通すことにあります。
■3つの価格に注目!
金融商品の価格には、株価、金利、為替レートがあります。
これらの価格の動きがわかると、富を増やすことができます。
金融商品を安い時に買って、高いときに売ればよいのです。
■価格は予測できるの?
残念ながら、価格を確実に予測することは、誰にもできません。
そこで、分析によって、価格を予測しようとしています。
■分析にはどんな方法があるの?
チャートを使って、簡単に価格を予測する方法があります。
チャート分析のことをテクニカル分析といいます。
分析には、市場の取引データが必要になります。
もう一つは、経済と金融の仕組みや理論を勉強して、経済の基礎的要因から予測する方法です。
これをファンダメンタル分析といいます。すなわち、
富を増やしたい → 価格を予測したい → 経済学と金融論を学ぶ必要がある! となるのです。
では、経済学と金融論ってどんな学問なのでしょうか?
経済学と金融論とは、富について研究する学問です。
富を捉える2つの視点があります。価格と取引量です。
■経済学って、どんな勉強をするの?
経済学では、「財やサービスの流れ」を捉えます。
経済学は、経済のしくみを研究する学問で、マクロ経済学とミクロ経済学にわけられます。
マクロ経済学のテーマは、一国の「取引量」であるGDPです。
どうしたらみんなが満足できるGDPを創りだせるか? 「幸せのGDP」について研究します。
詳しく知りたい方は、「ひとりで学ぶ超図解マクロ経済学」へ
一方、ミクロ経済学のテーマは、個々の取引に決まる価格です。
お互いが満足したときに決まる、「価格」について研究します。
価格は、富の価値をあらわします。
経済学では、需要と供給が均衡するところに価格が決まると考えます。
■金融論って、どんな勉強をするの?
金融論では、「お金の流れ」を捉えます。
金融論は、金融のしくみを研究する学問で、マクロで捉える金融論とミクロで捉える金融論にわけられます。
マクロで捉える金融論では、社会全体の通貨量であるマネーストックを研究しています。
一方、ミクロで捉える金融論では、金融商品の価格である 株価、金利、為替レートが決まる仕組みを考えます。
リスクの価格付け理論であるオプション理論を研究したり、最適な投資について考えるポートフォリオ選択論を研究しています。
ポートフォリオとは、金融商品の最適な組み合わせのことです。
■経済学と金融論の課題はなに?
経済学では、稀少性の観点から資源配分問題を考えます。誰が何をどれだけ生産するのかという選択の問題から、満足度を高める方法を模索します。
金融論では、金融取引をリスクとリターンで考えます。
金融取引では、信用が大切であることを学びます。
【参考文献】
● 諸国民の富 アダム・スミス著(大内兵衛、松川七郎訳) 岩波文庫
● 純粋経済学要論 レオン・ワルラス著(手塚寿郎訳) 青空文庫
● 雇用・利子および貨幣の一般理論 ジョン・メイナード・ケインズ著(塩野谷祐訳) 東洋経済