よくわかる!金融用語辞典 【ギルドって何?】

ギルドって何?

ギルド
guild(ギルド)

ギルドって何?

「ギルド」って何?

 

ギルド」とは、11世紀ごろに西欧の諸都市で結成された職業別組合のことです。
ギルドの種類は、11世紀ごろに成立した「商人ギルド」と、12世紀ごろに成立した「同職ギルド」に大別できます。

 

「商人ギルド」とは?

 

商人ギルド」は、11世紀ごろに成立した職業別組合です。

 

商人ギルドは、政治的発言力を持ち、多くの特権を独占し、ヨーロッパ中に勢力を拡大しました。

 

商人ギルドには、商人のほか、手工業の職人も含まれていましたが、その実権は裕福な商人が握っていました。

 

12世紀ごろ、商人の特権独占に不満をもつ手工業の職人が「同職ギルド(手工業ギルド)」を成立させました。
同職ギルドは市政参加を求めて、商人ギルドと激しく対立しました。これを「ツンフト闘争」といいます。

 

やがて同職ギルドが市政参加を実現させていくと、14世紀ごろには商人ギルドは衰退し、消滅していきました。

 

ギルドって何?

 

「同職ギルド」とは?

 

同職ギルドは、相互の利益のために団結した集団で、「手工業ギルド」ともいいます。
また、ドイツにおける同職ギルドのことを「ツンフト」と呼んでいます。

 

同職ギルドは、都市内部の職業を独占した上で、同業者間の競争が起こらないように、労働時間、賃金、生産手段、価格、修行制度などを詳細に決めて、厳しく規制していました。

 

職業ごとに、親方、職人、徒弟という身分制度が設けられていました。
辛く厳しい修行を経て親方になれた者だけがギルドに加盟できる、という仕組みでした。

 

しかし、親方になるための資格や条件が厳しくなると、職人たちは組合を組織して対抗しました。この組織を「職人ギルド(ヨーマン・ギルド)」といいます。

 

ギルドって何?

 

同職ギルドは、13~14世紀には各都市の実権を握りました。
しかし、ギルドを結成しない小都市で自由競争が進んだこと、絶対王政の崩壊とともにギルド内の権力も揺らいだこと、近代産業が発展したことなどから、16世紀以降は衰退していきました。

 

18~19世紀ごろには、産業革命による近代化の進展とともに、同職ギルドは消滅しました(国によってその時期は異なります)。

 

まとめ

 

ギルドって何?

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